2011-10-14

「らしい」の話 ← 訂正しました

今回は「らしい」ばかりです。
ちゃんと自分で調べたわけでないので・・・


PCモニターなどは元々、「入力」と「出力」が一対一の関係にない。
モニター上で真っ白を半分の輝度にするために、信号を半分にしても輝度は半分にはならないらしい。


こんな感じで曲線的に入力と出力の関係がなりたっているらしい。これをガンマ曲線といったりするらしい。要するに、データの持つRGBデータに対して、中間部分で「暗め」に映るようである。


じゃあ、たとえば写真をとったとしてそれをこのPCモニターに写すことにする。仮にカメラで保存されたjpg等のファイルがカメラで撮った情報そのもののRGB値だとすると・・・




となり、モニターガンマの影響をうけ、実際に見えてほしい明るさとはことなってしまう。
これを避けるため、通常、画像ファイルは「カラースペース」などと呼ばれる補正カーブを持っている。




という感じで、カメラで撮った画が、ちゃんとPCモニターなどに出力される。


補足

ちなみにNukeでsRGBの画像を読み込みガンマLinear出だすと、ファイルガンマの状態が確認できる。


原理的にはこんな感じ



という前置きがあり、しかしこの補正カーブというのが各ファイル形式によって違いがあったりする。
たとえば、デジカメで保存されたりwebで見かけるイラスト等のjpgファイルは8bitファイルであり、「sRGB」と呼ばれるカラースペースをもっている。10bit cineon形式(.dpxなど)は「log」と呼ばれるカラースペースをもっており、近年でてきたOpenExrなどは「linear」で保存できたりする。
※ファイル形式によりカラースペースが決まるのではなく、埋め込みlutを何にするかで決まる。
一般的には上記のようでないかと思う。
参考↓
http://area.autodesk.jp/column/trend_tech/color_magazine/cineon_openexr_colorspace/


で、じゃあそんな風にバラバラのカラースペースを持つファイルをどうやって合成すればいいのか・・・
各々の「カラースペース」を打ち消して、一旦「1:1」入出力の「リニア」にしてやり、それを最終的に、PCモニターに出すのならsRGBのカラースペースを与えてやる。すると、その画をPCモニターなどで確認すると、さっき説明したように、sRGBの補正カーブでモニターガンマが相殺され、正しい結果をPCモニター越しに得ることができる。
また、この補正カーブをLUT(Look Up Table)と呼んだりもする。


sRGBのLUTの曲線はガンマ2.2の曲線(y = x ^2.2 / 出力が入力の2.2乗倍 )と非常によくにており、gammaノードなどをもちいて簡易的に補正することも出来るが、LUTの中には複雑なカーブであるものもあり、単純にgammaノードで値を操作してってことで簡単に補正できないケースもある。


Nukeの優秀な点は、そのファイル特有のカラースペースを指定してやることで、それを打ち消して、一旦すべてをリニアな状態で合成が出来るという点である。

補足:Nuke内でリニアで合成を行うため、Readノードでファイルガンマの逆ガンマをあて、viewer(ノード)ではモニターガンマの逆ガンマをあてている。

どのようなファイルフォーマットがきても、一旦リニアで扱い、最終送出ソースに合わせてviewerLUTを変更することで、正しい出力をすることが出来る、





このような感じで、いろんな種類のフォーマットを正しく扱うことが出来る。らしい・・・

5 comments:

  1. 勘違いしやすいですが、モニタのカーブが逆だと思います。
    なのでそれ以降の解説のカーブも相対的に逆に…
    リニアの画像が絞まって見える事を考えれば理解出来ると思います。

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  2. ホントだ!逆になってます。
    すいません、後日訂正します。

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  3. はじめまして。いつも貴重な記事拝見させてもらっています。

    リニアワークフローについてやっと納得出来ました。「らしい」とありますが、おそらく正しいのではないでしょうか?(すいません、僕も自信がありません。汗)
    この辺りは頭で考えるとどうしてもこんがらがってしまうので、アイコンや図的な解説があると本当に理解しやすいですね。
    とてもわかりやすい説明ありがとうございます。

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  4. 以前、工学を学んでいたものとして自分で計測していないものを、断定するのはどうかと思って・・・
    コメントありがとうございます。更新が滞っておりますが、またそういっていただけるようなものを書けるように勉強します。

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